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概要

作品名 赤毛のアン
原作名 Anne of Green Gables(1907年)(英)
原作者 Lucy Mode Montgomery(ルーシー・モード・モンゴメリー)
カナダ(1874年〜1942年)
訳書名 赤毛のアン
舞台 カナダ・プリンスエドワード島
物語の年代 1890年頃から約5年間
主人公
ペットほか
アン・シャーリー(11〜16才)
ダイアナ・バリー(アンの心友)
マシュウ・カスバート
マリラ・カスバート
放送期間 1979年1月〜12月
話数 全50話(平均視聴率 16.2%)
オープニング曲 きこえるかしら
エンディング曲 さめない夢

あらすじ

 幼い時から孤児院で育ったアンは、子供が欲しいという年老いた兄妹、マシュウとマリラにもらわれます。しかし、彼らは働き手として男の子を欲しがっており、手違いとなってしまったのでした。
 最初は男の子と交換しようと考えていたマリラたちでしたが、やがてアンの性格に包まれていきます。  空想家のアンは心友ダイアナと共に様々な事件を巻き起こしながら少女時代を過ごしていきます。しかし、高校進学の際には小説に興味を持ち、自らも著作活動を始めることになりました。

作品の時代背景

 具体的な年代は判っていませんが、マシュウが銀行の倒産により貯蓄の全預金を失うエピソードから、カナダには預金保険制度はまだ存在していない、1900年以前であることが伺えます。ただ、作品の中では時代背景を感じさせるエピソードはほとんどありません。アンの空想の世界は、時代も関係無い気がしますが・・。

プリンスエドワード島について

 物語の舞台となったクイーンエドワード島は、五大湖に浮かぶ景勝地として、有名な観光スポットになっています。もちろん「赤毛のアン」の観光名物の一つで、モンゴメリーの世界が味わえる観光スポットがいくつもあるようです。  時代背景は年ですが、物語中あまり時代を感じさせる場面はありません。主要な乗り物が馬車ということくらいでしょうか。クイーンエドワード島自体がどちらかと言えば田舎にあるので、自動車社会の波が押し寄せた以外は、現在もまだ当時の面影が残っていると伺えます。

個人的な感想

 これまでに名作劇場で取り上げられてきた作品は、男の子が主人公のものが多く、男女共に親しみやすい構成でした。それに対し、男の子の支持を到底得にくい「赤毛のアン」の世界を名作劇場で取り上げたのは、ある意味勇気のある決断だったかもしれません。私も、当所は「赤毛のアン」の世界はまったく理解できず、リアルタイムではほとんど観ていませんでした。  私がこの作品にはまったのは、20歳を過ぎてからです。アンが成長していく様子やアンに心を徐々に開いていくマシュウやマリラの様子など、名作と呼ぶにふさわしい作品ではないでしょうか。大人が読んでも楽しめる、まさに「大人のための名作劇場」ですね。アニメの表現の方も、アンの空想の世界をとても素敵に描いています。まあ、少年系アニメが好きな人には理解し難い世界かもしれませんが。多くの少年視聴者を失ったとしても、16%を超える視聴率をたたき出せたのは、原作の魅力はもちろん、アニメ作品としても完成度が高く魅力的な作品であった証ではないかと思います。

挿入歌について

 物語全体には関係ありませんが、オープニング&エンディング曲を、合唱曲の巨匠、三善晃氏が手がけているのも見逃せません。氏を知らない人のために補足しておきますと、メロディ+ハモりという典型的な日本の合唱曲の手法に固執せず、和音やサウンドで情景を表す、フランス的な手法で作曲されるのが特徴です。アンのファンタジックな世界を描写するに相応しい名曲の一つだと思います。名作劇場に使用されている曲の中でも、3本の指に入る名曲ではないでしょうか。

ココに注目

 アンの空想の世界は、視聴者層の男の子にとってはなかなか受け入れづらいところもあり、この作品によって「名作劇場=女の子向けの番組」という方向性がついてしまったとも言えます。しかしながら、当時のアニメ技術を駆使して表現されたアンの空想の世界は、観る者を惹き付ける素晴らしいものとなっています。製作スタッフには、スタジオジブリの前身とも言えるメンバーが豪華に関わっているので、放映後数年経ってから興味を持ったジブリファンの間で評価されるようになってきているようです。
 世界的な有名な名作だけあって、少女アンが立派に成長し、マリラやマシューとの絆を深めていくストーリーはさすがです。当時は恥ずかしくて見れなかった人も、是非落ち着いて、大人の視点で観てみましょう。

原作紹介

 今でも世界中で人気を誇るこの作品は、日本語はもちろん、世界中の言語に翻訳されて出版されています。国内では、どこの書店でも日本語版を手に入れることができると思います。また、英語の原語版も、洋書を扱っているようなちょっと大きな書店であれば、通常ラインナップに入っていると思います。
 私が手に入れたのは、美しい布表紙のハードカバー版でした。中には洋書には珍しく、挿絵が多く充ててあり、文字も大きいので、洋書初心者の方でもそれほど苦労することなく読めると思います。ちなみに、原題は、「Anne with red hair」ではなく、「Anne of green gables」です。
 この作品は、「Rord to Avonley」など数々の続編、サイドストーリーなどがありますので、アンの世界(というよりモンゴメリーの世界)にハマってしまった人は、是非これらにも手を出してみましょう。

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