作品個別のページでは紹介しきれなかった情報を中心に掲載していきます。子供の時にはなかなか見えなかった、大人のならではの視点で分析するとこで、更に名劇の楽しみ方が広がるはずです。こちらのリストと併せて、これからも名劇を楽しめるようご活用いただければと思います。
尚、本ページの内容はknoz自らの調査及び独断で作成しております。「こんな見方もある」「ここはこう解釈するほうが妥当だ」「そもそもこの情報は間違っている」なんてご指摘がございましたら、遠慮なくご連絡下さい。
名作劇場の舞台の多くは19世紀後半に集中しています。ヨーロッパを中心に火種の絶えない日々が繰り返されていたこの時代、戦火により人生を狂わされた主人公は少なくありません。その代表的なものを紹介します。
| 作品名 | 主な戦争名 | 戦争との関わり |
| 牧場の少女カトリ | 第1次世界大戦 | 出稼ぎに行った母との音信が途絶える。アッキが反政府運動により身柄を拘束 |
| 若草物語 | アメリカ南北戦争 | 父が戦地へ行き、家族がバラバラに。一家破産。 |
| トラップ一家物語 | 第2次世界大戦 | ナチスドイツによるオーストリア併合の影響で一家破産。アメリカ亡命。 |
19世紀中盤から第1次世界大戦にかけて、ヨーロッパでは各国が競ってアフリカやアジア諸国を植民地に収めていました。名作劇場の作品の中でも、その様子を所々で垣間見ることができます。「歴史や地理をお勉強できる」名劇の面白さの一つではないでしょうか。子供の頃はよくわからなかったけど、多少の歴史を勉強した大人の視点で見てみましょう。
| 作品名 | 関連エピソード |
| 母を訪ねて三千里 | 独立直後のアルゼンチン。支配階級のスペイン人。労働階級のイタリア人。そして貧困層の原住民。 |
| フローネ・ルーシー | オーストラリア入植初期。 |
| セーラ | インドがイギリス領。セーラは幼少時代をインドで過ごしています。クリスフォード氏の使用人はインド系でした。 |
| トラップ一家物語 | ナチスドイツによるオーストリア併合。 |
| ブッシュベイビー | イギリスから独立直前のケニアが舞台。ジャッキーの一家を含め、多くがイギリス帰国を開始します。 |
作品一つ一つを見ているとなかなか気がつきませんが、芸術家や作家を目指す主人公が意外と多くでてきていることに気がつきます。そこで、名劇に出てくる文豪・芸術家と題してこれらをまとめてみました。
| 作品名・キャラクタ名 | 概要 |
| フランダース ネロ |
画家を目指し日々創作活動に明け暮れます。また、ルーベンスに強い憧れを抱いていました。コンクールでは失格となり入選を逃しますが、審査員の一人の目に留まり高い評価を受けます。 |
| ラスカル スターリング |
物語自体が作者の自叙的な内容になっています。スターリング氏は児童文学作品を数多く残しています。 |
| 赤毛のアン アン |
空想好きな少女はやがて「聡明な文学士アン」と呼ばれるほどに成長します。「小説クラブ」では数々の名作を読み、名劇の作品中ではほとんど出てきませんが。自身も執筆活動を続けます。 |
| わたしのアンネット ルシエン |
若干10歳にして木彫りの技術は職人を超えて芸術級に至っています。 |
| 牧場の少女カトリ カトリ |
名作カレヴァラをはじめ、多くの作品を読み勉強します。その甲斐あって、学校の編入試験は優秀な成績で合格、特待生として学校に通うことに。物語では直接出てきませんが、やがて自らも作品を手掛けるようになったのでした。 |
| 愛の若草物語 ジョオ |
小説家を目指し、何度か投稿します。妹のエイミーに原稿を燃やされたことなんかもありました。続編によると、将来は小説家にはならなかったみたいですが。 |
| 私のあしながおじさん ジュディ |
ジュディが書く反省文や手紙はすでに文学作品の域に達しています。物語そのものが作者の体験を基に書かれているとのことなので、将来は小説家にでもなったのかもしれませんね。 |
| トラップ一家物語 マリア |
歌という点で芸術家に入れても良いかもしれません。また、物語の中でマリアが小説を書くシーンはありませんが、物語自体がマリアの自叙伝によるため「文豪」扱いでも可かもしれません。いずれにせよ、すごい才能の持ち主です。 |
何故スイス?と思うかもしれませんが、名劇の作品中では、スイスはアメリカの次に登場回数が多い国です。そして、ご存じの通り、独語、仏語、伊語などの言語文化が存在する他民族国家なのです。そこで、名劇の作品中でスイスの関係する作品と主人公達の言語を整理してみました。
| 作品名 | 言語 | 関連エピソード |
| ペリーヌ | 仏語 | フランスに向かう途中でアルプス越えを強行しました。 |
| フローネ | 独語 | オーストラリアの印象が強いですが、現在のスイスの首都ベルン出身で、物語もベルンから始まります。 |
| アンネット | 仏語 | 原作は英語ですが、アンネットの村はフランス語圏のようです。 |
| ロミオ | 伊語 | 原作は独語ですが、ロミオという名前の通りイタリア語圏です。物語の大半はミラノですしね。 |
名劇と言えば、フランダースの犬やセーラの印象が強く、あたかもすべての主人公が貧乏人のようですが、実際はどうでしょう? そこで、主人公の境遇を、A:貧乏人系 B:お金持ち系 C:成上がり系 D:落ちぶれ系の E:標準的の5つのパターンに分けて分析してみました。
| 作品名 | ランク | 作品名 | ランク |
| フランダース | A | マルコ | A |
| ラスカル | D | ペリーヌ | C |
| 赤毛のアン | C | トムソーヤー | E |
| フローネ | D | ルーシー | C |
| アンネット | E | カトリ | A |
| セーラ | B | ポリアンナ | A |
| 若草 | D | セディ | C |
| ピーターパン | B | あしなが | C |
| トラップ一家 | D | ブッシュベイビー | B |
| ナンとジョー先生 | B | ティコ | E |
| ロミオ | A | ラッシー | E |
| レミ | C |
「名作」と呼ばれるだけあって、多くの作品は「世界名作劇場」でもアニメ化されたり、映画化されたりして多くの人々に末永く愛され続けています。同じ原作でも、制作者の手によって全く違う印象を受けるものです。見比べて共通点・相違点を見つけてみる。そんな楽しみ方も面白いかもしれませんね。
| 作品名 | 概要 |
| フランダースの犬 | アニメ作品では日テレ系で始まった、三井不動産アニメワールドの枠で放送された「フランダースの犬 -ぼくとパトラッシュ-」がある。また、テレビ放送が終了した1998年に劇場版名劇の第一弾として「THE DOG OF FLANDERS」が公開されている。 |
| 母を訪ねて三千里 | 同一の原作を違った視点で製作された例の一つとして「愛の学校 -クオレ学園-」がある。また、劇場版第2弾として「MARCO」が公開されている。 |
| あらいぐまラスカル | 尚「ぽかぽか森のラスカル」というアニメ作品がありますが、これはキャラクター中心のオリジナル幼児向け作品で、原作のストーリーとは無関係です。 |
| 赤毛のアン | アニメ作品は国内では公開されていないが、アメリカやカナダを中心にドラマ作品などで数多く公開されているようです。アンの物語自体も、名劇で取り上げられているエピソードの続編がどんどん続いていますので、まだ見ていない人は是非読んで見るべし。 |
| トムソーヤーの冒険 | 実写版映画「トムソーヤの大冒険」が知られているほか、ディズニーランドでも「トムソーヤ島」や豪華客船「マークトゥエイン号」など、関係するアトラクション(?)があります。 |
| 小公女セーラ | 海外で映画やドラマとして公開されているようです。また、サンリオ世界名作シリーズ「ハローキティの小公女」とうアニメ作品も発表されています。キャラがみんなキティの顔ですが、シナリオの大筋は原作通りです。 |
| 愛の若草物語 | 映画などで数作品発表されているほか、アニメ作品として若草の四姉妹などがあります。また、続編もいくつか発表されているので、 |
| ピーターパンの冒険 | アニメ作品としては、圧倒的にディズニー版が有名のようです。原作者本人や他の作者によって、数々のサイドストーリーも発表されています。2006年には公式の続編「Peter Pan in Scaret」が発表されました。 |
| 私のあしながおじさん | アニメ作品は名劇だけですが、実写版映画として数作品公開されています。また、続編「続あしながおじさん」なども発表されていますので、こちらも要チェック。 |
| トラップ一家物語 | ミュージカル「サウンドオブミュージック」があまりにも有名で、それ以外の映画も公開されているらしいですが、私は探し当てられませんでした。 |
| 名犬ラッシー | 実写の映画作品として数作品見かけたことがあります。また、幼児向けの絵本などにもなっているので、作品自体は知らなくてもあらずじは聴いたことがある人は多いのでは? |
| 家なき子レミ | 1970年代に発表された「立体アニメ」家なき子が有名。名劇を超える全52話で公開。そのほかに「ちびっこレミと名犬カピ」などの作品が公開されています。 |
世の中には、名劇で取り上げられなかったものの、末永く人々に愛され続けている名作が数多くあります。その中で、日本の子供向けアニメ作品として取り上げられたものを紹介したいと思います。
| 作品名 | 原作名・作者 | 放送データ |
| アルプスの少女ハイジ | ヨハンナ・シュピリ 同タイトル |
1974年1月〜12月・全52話 |
| 草原の少女ローラ | ローラ・インガルス・ワイルダー 大草原の小さな家 |
1975年10月〜76年4月・全26話 |
| ハックルベリーの冒険 | マーク・トゥエイン 同タイトル |
1976年1月〜6月・全26話 |
| 家なき子 | エクトル・マロ 同一タイトル |
1977年10月〜78年10月・全51話 (立体アニメ) |
| 未来少年コナン | アレキサンダー・ケイ 残された人々 |
1978年4月〜10月・全26話 |
| ニルスの不思議な旅 | セルマ・ラーゲルリョーブ 同一タイトル |
1980年1月〜81年3月・全52話 |
| 名犬ジョリィ | セシル・オーブリー アルプスの村の犬と少年 |
1981年4月〜82年6月・全26話 |
| 若草の四姉妹 | ルイザ・メイ・オールコット 若草姉妹 |
1981年4月〜9月・全26話 |
| 愛の学校 クオレ物語 | エドモンド・デ・アミーチス クオレ |
1981年4月〜10月・全26話 |
| 不思議の国のアリス | チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン (ルイス・キャロル) |
1983年10月〜84年3月・全26話 |
| オズの魔法使い | ライマン・フランク・ボーム 同一タイル |
1986年10月〜1987年9月・全52話 |
| 不思議の海のナディア | ナディアジュール・ベルヌ 海底2万マイル |
1990年4月〜1991年4月・全52話 |
| おちゃめなふたご クレア学院物語 |
イーニッド・ブライトン おちゃめなふたご |
1991年1月〜11月・全26話 三井不動産アニメワールド |
| わたしとわたし ふたりのロッテ |
エーリッヒ・ケストナー ふたりのロッテ |
1991年11月〜92年9月・全29話 三井不動産アニメワールド |
| フランダースの犬 僕のパトラッシュ |
イーニッド・ブライトン おちゃめなふたご |
1992年10月〜93年3月・全26話 三井不動産アニメワールド |
名作劇場の作品を一通り観てみると、様々な時代や国が登場します。それぞれ個別には理解できても、他の作品との関わりなど、考え始めるとすぐには整理できません。そこで、国籍別の年表にしてみました。意外な作品間に共通点があるかもしれません。