毛包虫症について
この病気は、毛包虫(言い方として、「デモデックス」、「ニキビダニ」、「アカラス」があります)
と呼ばれるダニが毛包(皮膚の毛穴)に寄生して、増殖することによって引き起こされる
皮膚病のことです.
(寄生の原因)
毛包虫の寄生は、実は健康な犬や猫でも詳しく検査をすれば発見することができます.
(最近、化粧をした人間の女性の顔にも多数発見されている、とテレビで放送されていました)
しかし通常、健康な皮膚では生殖、増殖できないのですが、なんらかの影響で
(たいがいは免疫的な問題)皮膚の中で繁殖をすると、皮膚病として発症します.
この写真は患部の皮膚を少し削り取って薬で透過させ、顕微鏡で見たものです.
赤く写っているのは血液の色です.
(症状)
「局所性」は四肢や腹部、顔面等に脱毛及び肥厚(皮膚が固く厚くなる)などの症状が現れます.
「全身性」は局所性だった患部が広範囲に広がり、全身に症状が現れてきます.
ダニが深部に生息して、皮膚病も重症となってきます.
この皮膚病は痒みがあまり伴わないのが一般的ですが、細菌が付着すると皮膚の炎症が重くなり、
通常の治療での反応が悪くなります.
また、慢性的に経過すると難治性となり、治療が困難になってきます.
(治療)
殺ダニ剤を投与して皮膚病の改善を心掛けます.
免疫力を増加させる薬を使用したり、フィラリアの予防薬の一部にダニを殺す
作用が発見されているので、そういった薬を使用することもあります.
その他、外用の殺ダニ剤の塗布や、薬用のシャンプー等を補助的に使用して改善を図ります.
慢性的になると完治せず定期的な処置が必要になることもあり、飼い主には
大きな負担になることもたびたびです.
実は飼い主さんが安楽死を希望するほど悩まれる病気の一つとなっている現状があります.