犬フィラリア症(犬糸状虫症)について
この病気は心臓に寄生する
フィラリアという虫によって引き起こされる一種の心臓病です.
(症状)
● 食欲が無くなる
● 体重が減少する
● 疲れやすい
● 呼吸が早い
● 貧血状態になる
● 「ゲホッゲホッ」という胸の奥の方から出るような咳をする
● 腹水が溜まる
● 血尿する
以上のように様々ですが、必ずしもこのような症状が一度に現れるわけではなく、
病気の進行状態によっても違いがあります.
また感染してすぐに症状として現れるわけでもありません.
知らないうちに感染し、検査をしなければ発見が遅れ、
何年も過ぎた頃に初めて「おかしい」とわかる.
一見健康そうであっても、予防していなければすでにフィラリアに感染している可能性が高い
という恐ろしい病気です.
(感染の仕組み)
フィラリアの子虫が蚊の体内で発育し、
蚊が吸血するときにその刺し傷から犬の体内に入ります.(この時約1mm)
まず、皮下 → 筋肉 → 脂肪組織などで発育を続け、何回か脱皮して約3〜11cmに発育します.
このあと静脈に入り、血液の流れとともに右心室に入り込みます.
右心室に入ったばかりの未成熟な虫は肺動脈内に分布し、
成熟して体長が長くなると右心室への寄生率が高くなるようです.
ここまで(成虫に発育するまで)が感染後、約4〜6ヶ月です.
この成虫が子虫を血液中に産出するわけですが、
感染してから末梢の血液中にその子虫が現れるまでの日数は、約7〜8ヶ月です.
血液を採取して顕微鏡で直接見れるフィラリアの子虫とはこのことです.
この子虫のことを“ミクロフィラリア”と言います.
このように、感染してから(体内に入り込んでから)
数ヶ月かかって心臓に寄生するため
症状は冬場に多く見られ、
飼い主さんがお気付きになるのも冬に多いということになります.
フィラリア症で来院する犬が12月〜2月に多いのは納得できますね.
(予防)
感染のしくみをお読み頂いておわかりのように、
心臓に移行するまでにいくつかの段階を踏みます.
皮下や筋肉組織の中に子虫がいる間に駆除してしまおうというやり方がフィラリアの予防なのです.
具体的なことは予防のページを是非ご覧下さい.
また、“感染の仕組み”もそちらのページでもっと簡単に説明してあります.
お子さん達に説明してあげる時など、ご参考になさって下さい.
(治療)
その子の病状、体力や年齢、併発している他の疾患や持病なども考慮しなければならず、
残念ながらこの場で「こうします!」とは言えません.
主治医の先生からのご説明や今後の日常生活のアドバイスをよくお聞きになって下さい.
フィラリアの予防のページからいらした方は、ブラウザの「戻る」をご利用下さい.