猫ウィルス性鼻気管炎について

この病気は猫ヘルペスウィルスの感染によるもので、呼吸器が侵される病気です.
ウィルスは主に、鼻粘膜、口腔粘膜、結膜などの上部気道で増殖し、
病気の猫の目ヤニや鼻水などの分泌物と接触することによって感染します.
カリシウィルス感染症と似たような風邪の諸症状が見られますが、
その程度は鼻気管炎の方が重く、目ヤニ、鼻水などで顔の汚れが非常に目立ちます.
特に仔猫が感染した場合には、高い死亡率を示します.

(症状)

主に発熱、激しいくしゃみ、多量の鼻水、目ヤニ、結膜炎など.
分泌物が多量に出てきて気道をふさいでしまうと呼吸が苦しくなります.
また、鼻が利かなくなるため食べ物の臭いを嗅ぎ分けることができず、
自分で食事が摂れなくなることもあります.
治療されずに放置されそのまま症状が進むと、
二次感染を起こして分泌物は膿性に悪化し(ドロっとした膿のような状態)、
結膜炎は角膜潰瘍に進行してしまいます. 
下記にその実例をご紹介します.

下の写真は現在病院で生活している日本猫、「ちびび♂」と「ちょくろ♀」です.
平成10年の春、道端に2匹一緒に放置されていたところを保護され 病院に連れて来られました.
これらの写真は平成12年3月現在のものですが、
見ておわかりのように「ちびび」(写真左)は両目とも失明しています.
「ちょくろ」(写真右)の方は治療の甲斐あって片方だけは失明を免れました.
保護された時は生後3週間くらいだと思われますが、2匹ともこの病気を罹っており、
もちろんごはんも食べていないので発育不良. それは見るに耐えない状態でした.
連れて来られたその日の様子は 「ちびび」の写真をクリックして頂ければ 見ることができます.
みなさんに予防の大切さを身をもって教えてくれると思います. 
是非、見てやって下さい.

     

平成18年現在もこの子達は健康で、元気に病院スタッフとして“勤務”しています. (毎日遊んでいるだけですけど!)
保護された年齢では里親さんを探すのが普通ですが、 あまりに状態がひどいので里親探しを断念.
毎日治療しながら病院で生活させることにしました. 
必要な事態が起こった場合には血液を提供してもらうこともあります.
両目の不自由な「ちびび」は音に敏感に反応し、 慣れた場所では器用な身のこなしを見せます.
とっても可愛い子達です.

★ ワクチンあり



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