くる病について
くる病とは、食事中に含まれるCa(カルシウム)とP(リン酸)の不足や
バランスの悪さによって起こる、骨の正常な発育を阻害する病気です.
(原因)
食事中のCaの不足、またはCaやPの比率がアンバランスな食事を食べ続けることによって発症します.
また、ビタミンDの不足も原因になります.
バランスの良い食事を適正量与えていても、慢性的な下痢や消化管内寄生虫等によって
発症することもあります.
(症状)
生後1〜3ヶ月の子供に多く、関節の腫れ、痛み、変形、成長の遅れ等がみられます.
また骨や歯がもろくなり、骨折しやすくなったり、歯が変色したりします.
(治療)
バランスの良い食事を与える事ですが、骨の変形が著しい場合は
完全に修復出来ないこともあります.
Ca:Pの比率は2〜1:1の割合で与える必要があります.
過剰のリンの投与はかえって悪影響を与えます.
栄養障害によって起こる病気の注意点は、全ての栄養素をバランス良く取り入れることです.
現在ではあまり栄養不足の為の病気は多くなく、逆に栄養の偏りや、過剰のための疾患が
多くみられます.
過栄養食による肥満、ジャーキーの多食による肝機能障害、成長期におけるカルシウム剤
やビタミンの投与による臓器の石灰化などです.
下記の例は当院で診た子犬ですが、生後1ヶ月でもらってきた先から、
牛乳とご飯(いわゆる白飯です)で育てなさいと言われ、
忠実に守ってしまったために起こった悲劇です.
前足はO脚に変形し、後ろ足はX脚になっています.
子犬は痛みの為ビッコをひいています. 痛々しいですね.
経験のある人にアドバイスを受けることはいいことですが、
初めて犬を飼う飼い主さんには、飼育書を読んだり動物病院に相談したりして
専門家の話を聞き、まずは自ら必要な知識を身につけて頂きたいと思います.
(写真左)@「背湾姿勢」といって、背骨が湾曲しています.
A体の重みで足首が直角になるほど曲がってしまいました.
(写真右)前肢がO脚になっています.
(写真左)後脚がX脚になっています.
(写真右)前脚足首の拡大写真です.