瓜実条虫について

“サナダムシ”とは条虫類の通称です.
着物に使う真田紐に似ているのでこの名前が付いたようです.
ノミが関与するサナダムシは、犬条虫、或いは瓜実(うりざね)条虫と言われているものです.
頭には4つの吸盤があり小腸に食いついています.
胴体は字のごとく、瓜の実の様な形をしているものが延々と、長いものは40cmも連なっています.
この瓜のような部分は片節(へんせつ)といって中に生殖器官が入っており、
卵を20個くらい形成するとちぎれて肛門から外に出てきます.

 
ネコの肛門から出てきた片節です↑

肛門周囲や排泄された便の上にうにょうにょ動いているそれです.
瓜実条虫ではありませんが、同じ条虫の仲間として 「マンソン烈頭条虫」の写真がありますので
ご参考までにご覧下さい.

(感染経路)

動物の肛門から出てきたばかりの時はアメーバの様に動きますが、 暫くすると白ゴマのようになります.

さらに時が経つと、その"白ゴマ"は乾燥して破裂し、中の卵を放出します.

この卵をノミの幼虫が食べることにより、 ノミは自分の体内にサナダ虫を取り込むことになります.

そのノミが成虫になって犬や猫に寄生し血を吸うことにより動物は痒がり、
自分の口でその痒い部分をなめたり噛んだりします.
この時にたまたまノミを食べてしまうことによって、 瓜実条虫の犬や猫への寄生が成立するのです.
余談ですが、この時のノミの立場を「中間宿主」と呼びます.
瓜実条虫が直接犬や猫に感染するわけではなく、 ノミを媒介して寄生するというわけですね.

(診断)

瓜実条虫は便の中に虫卵を出さないために、検便でその存在を確認する事は出来ません.
糞便に直に付着しているアメーバ状に動く片節を見つけるか、
寝床などに落ちている白ゴマを見つけるかのいずれかですが、
特異な例としては、ヒモのように肛門から本体が垂れ下がり、
「お尻からヒモが出た!」とビックリして来院される飼い主さんもいらっしゃいました.

(症状)

他の寄生虫に比べると軽いようですが、
慢性の軟便や進行性の削痩(病的に痩せてしまうこと)が見られれば、 寄生している可能性があります.
駆虫薬には良く反応しますが、
ノミの寄生を防がなければ再度感染してしまいます.



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